「なんであの人ばっかり任されるんだろう」
職場でそう感じたこと、ありませんか。同期なのに、あの人だけ新しい仕事を振られる。自分は頼まれない。能力の差?センス?——違います。
私は接客もろくにできない状態で居酒屋に入社して、3ヶ月で代行責任者(店長不在日の責任者)を任されました。自慢したいわけではありません。当時の私に特別な能力なんて何もなかったからこそ、「任される・任されない」を分けたものが何だったのか、はっきり言えるんです。
先に答えを言うと、観察です。
この記事を書いた人
| 名前 | 店長ほりちゃん |
| 経歴 | チェーン居酒屋 正社員10年 |
| 入社時 | 22歳。接客が大の苦手 |
| その後 | 3ヶ月で代行責任者 → 入社3年で店舗責任者 |
| 得意分野 | 焼き場・魚さばき・原価管理・スタッフ教育 |
私がやっていたこと:とにかく人の仕事を観察した
当時の私が意識してやっていたことは、突き詰めると2つだけです。
1. 人の仕事を、とにかく観察する
新しい仕事を覚えたい。でも新人に教えてくれる時間は、忙しい現場のどこにもない。だから私は、とにかく、とにかく人の仕事を観察していました。
- 焼き場の先輩は、どの順番で串を並べるのか
- ホールのベテランは、どのタイミングで空いた皿を下げるのか
- 店長は、締め作業で何をどの順にやっているのか
自分の持ち場をやりながら、目と耳だけは常に他人の仕事に向けておく。観察して覚えたことは、いざ「やってみて」と言われた時に、ゼロからではなく「見たことがある」状態から始められます。この差は決定的です。
2. 教わる時間を、自分で作る
観察で追いつかない技術は、先輩の早番仕事を先に終わらせて、空いた時間で教えてもらいました。詳しくは別記事に書きましたが、要は「教えて」と待つのではなく、教えられる状況を自分で作るということです。
任される人の正体は「もう見て覚えてる人」
ここで、任せる側の視点から種明かしをします。後に店舗責任者として任せる側に回って分かったことです。
上司が仕事を任せる瞬間って、実は賭けです。失敗されたら困る。だから無意識に、「こいつはもう分かってそうだな」という人を選びます。
- 普段から周りの仕事を見ている人は、説明が1で済む
- 見ていない人は、10説明しても不安が残る
つまり「任される人」とは、任される前から、その仕事を観察で予習していた人なんです。私が3ヶ月で代行を任されたのも、責任者の仕事ができたからではなく、「店全体を見てるやつ」と映っていたからだと思います(実際の初日はお飾りでしたが)。
任されない人の共通点
逆に、10年間でたくさんの社員・アルバイトを見てきて、成長が遅い人には、はっきりした共通点がありました。
言われたことしか、やらない。
言われたことを完璧にやるのは大事です。でも、言われたことを終えた後に「次は何をすべきか」を周りから探そうとしない。手が空いたら止まる。視線が自分の持ち場から出ない。
厳しい言い方になりますが、これは能力の問題ではなく向上心の問題です。そして向上心は、面接や履歴書では見えないのに、現場では2週間で全員にバレます。上司はちゃんと見ています。「言われたことしかやらない人」に、言われていない仕事(=新しい仕事、役職)を任せる理由がないんです。
今日からできる「任される人」の動き方
まとめると、才能もカリスマも要りません。
- 手が空いたら、人の仕事を見る。ぼーっと立たない。観察は無料の研修
- 「見たことある」を増やす。頼まれた時、ゼロスタートじゃない人になる
- 教わる時間は自分で作る。先輩の仕事をひとつ肩代わりすれば、その時間が授業になる
- 言われたことを終えたら、言われてないことを探す。これが向上心の見せ方のすべて
「任される人」は、任される前から始まっています。明日の出勤から、視線だけでも変えてみてください。

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